日帰り愛地球博

マンモス骨格標本

さて、GWになり5/1に日帰りで、話題の愛地球博に行ってきました。


大阪万博以降、日本で行われる万博ということで、この際せっかくなので行ってみようかと思いまして。


しかし、GWの休みの予定などが不透明だったこともあって行くことを決めたのは、2週間ほど前、今回の万博ではインターネットからの事前予約なども可能になっていたのですが、すでに人気パビリオンは全て予約で埋まっておりました。


ともかく、行くと決めたので会場までの足の準備をしなくてはなりません。
愛知の北側から行く場合、特急しなのに乗って中央西線経由で高蔵寺まで行き、そこから愛知環状鉄道を経て万博八草へ、さらにリニモに乗って万博まで行くというコースが一般的なようで、JRから入場券とセットの往復切符が販売されていたので、それを購入しました。
まぁ、名古屋方面の乗り降り自由のフリー区間を含んで、若干割引になるのですが、どうせ名古屋まで行くわけでもなく、あんまりお得というほどではありませんが…
しかも、JRから発行される万博入場券は、入り口で実際のICチップの入った入場券と交換が必要な引換券ということで、当日の手間を考えて、事前に引換券を本券に引き換えを行っているJTB窓口までわざわざ行くことになりました。


いろいろ手間がかかりましたが、切符やチケットなどもそろい、当日を迎えました。
特急しなの2号にて出発し、乗り換えの高蔵寺に8:58に到着しそこから会場の最寄駅となる万博八草へ向かいます。
万博八草からは、話題のリニアモーターカーリニモ」か、シャトルバスで移動することになるわけですが、内覧会などの混雑ぶりをみて、リニモは混雑するのだろうかと思っていたのですが、行ってみると待ち時間0分で、すんなり乗れました。
結構、あの混雑の状況を見て、シャトルバスに行く人も多いせいなのでしょうか?
ともかく、リニモに乗って会場まで約5分ほどの道のりを、快適なリニアモーターカーで。
しかし、乗っている限りお台場のゆりかもめとあんまり変わりないような…


あっというまに、万博会場駅に到着。そこは万博長久手会場の北側に位置する北ゲートの目の前。
出発して約2時間30分。ようやくつきました。

すでに開場時間を過ぎており、多くの人がゲートに並びます。
ゲートでは、厳しい荷物チェックが行われます。
お弁当の持込は解禁されましたが、液体の持ち込みは禁止ということで、押収されたペットボトルの山が…


入ってまず行ったのは、北ゲートに近い、企業パビリオンゾーン。
しかし、ここはトヨタ、日立など人気の高い激戦区なので、どこも長蛇の待ち時間。
しかたがないので、やや人気の低い「夢みる山」の12時からの整理券をもらって次に行く。


ほか、人気の長久手日本館に行ってみたけど、ここも列が長いので後回し。
大地の塔か…太陽の塔に比べると地味ではあるが…


会場のほぼ中央にあるのが、グローバルハウスとマンモスラボ。
ここの冷凍マンモスも人気の展示物だが、最近は閲覧方法の改善で、整理券がすぐにもらえて結構楽そうだ。一応13:20からの整理券をもらい後回しにしました。


基本的に、今回の万博では、企業パビリオンと、マンモスなどのパビリオンがメインで、その他の海外のパビリオンはあまり人気がありません。
ドイツなど一部の例外を除き、どこも0分待ちで見放題。しかし、日帰りでは時間がないので、無駄な寄り道はできません。
午前の残った時間では、海外パビリオンで穴場と言われるロシア館に行く事にする。


このロシア館には、じつはマンモスラボと別にもう一体のマンモスがいるのです。
同じマンモスと言っても、マンモスラボにあるマンモスは冷凍で体組織がついた状態ですが、ロシア館のマンモスは骨格標本です。
しかしマンモスはマンモス。時間にとらわれずいつでも見ることができるので、空いた時間に見るには良い感じ。
しかも、冷凍マンモスは上半身だけだが、こっちは全身骨格なので結構迫力もある。
ただ難点は、ロシア館があるグローバル・コモン4は万博会場の南端にあり、北ゲート付近から直線距離で1km程度あるので、結構体力が必要です。
会場内には、いろいろと交通機関がありますがどれものんびりしたものなので、結局ひたすら歩くしかないのです。


ロシア館でマンモスの骨格標本など見たあと、大道芸など見ながらお弁当を食べてちょっと休憩。
その後、12時から始まる夢みる山を目指して、また北ゲート付近まで1km戻ることに…


途中、エジプト館をのぞいてみました。結構、雰囲気があっていいけど…時間が無いのでそそくさと次に移動。
NEDOパビリオンの前に警備ロボットがいた。こいつ自身が高価そうなので、夜中に一人で警備させられないだろうなぁ…などと思ったり。


そんな寄り道をしながら、広い会場を南北に往復し、ようやく夢みる山へ到着。
ここは、映画監督の押井守監督が手がけた展示だとかで、いかにも怪しげな彫像の建ち並ぶなか、8x12枚のプラズマディスプレイを床面敷き詰めたところで、独特の映像演出が行われる内容だった。
時間的には、15分程度だが、映像効果とかは面白いかと思われる。ただ、真っ暗になったりして、子供が怖がりそうだ。


さて、次は整理券をもらった、13:20からのグローバルハウスのマンモスがあるのだが…ちょうど、夢みる山を出た正面のトヨタ館で、14時からの整理券の配布の列ができているのを見つけました。
今回の愛地球博は、別名トヨタ博と呼ばれるほどで、トヨタ館はまさにもっとも人気のパビリオン。
午前と午後に整理券を配っているわけですが、ここは2時間並んででも整理券をもらうべきと、冷凍マンモスはあきらめて、こっちに並ぶことにする。
この日は、あいにくの曇り空の天気でしたが、長時間の列で並ぶには、炎天下にさらされることもなく大変よい天気です。
こんなこともあろうかとレジャーシートを持ってきてあったので、長い時間でもゆっくり座って待つことに。
しかし、世の中、都合の良いことばかりではありませんでした。
だんだんと天候が悪くなり、ポツポツと雨が降ってきて、そのうち結構激しく降ってきた。
しかし、トヨタ館の列から離れる人は居ない…みんな我慢強いなぁ。
雨の中、売店モリゾー&キッコロの雨ガッパや傘が飛ぶように売れています。
雨の中ひたすら待ち、14時になって2時間待ち、ようやく15時からの回の入場券がゲットできました。


入場券をもらったが、トヨタ館への入場まで待ち時間が1時間弱。
他のパビリオンに行く時間も無いので、ここはお土産などを先に買うことに。
北ゲート付近にある公式ショップもパビリオンに負けず大変の混みようで、ゆっくり選ぶ時間もなく流されるままにレジまで進んでなんとか買い込みました。


そんなこんなで15時頃になったので、トヨタ館に戻ります。
ここでは、まずウェルカムショーとして、ロボットによる演奏が行われました。
トランペットや様々な楽器で実際に演奏を行っているのだけど、歩きながらも正しく奏でられる演奏はすばらしい。
ロボットの演奏が終わると今度は、メインショーということで、様々な演出の中、観客席の通路を通りながら話題のi-unitが登場しました。
カラフルなライトと滑らかな動きで、くるくると動き回る。
無人で動いているところをみると、ステージ上の制御室あたりで制御しているのだろうか。
最後には、人を乗せて二足歩行で歩く、i-footが出てくる。
i-unitやi-footの動きの完成度を見ていると、将来的に現在の車椅子や電動三輪車などに置き換わり、人々の生活をより豊かですばらしいものにしてくれるんじゃなかろうかと、期待したくなります。
このショーの内容は、たしかに2時間くらい並んででも見るだけの価値があります。


さて、トヨタ館を出てみると、まだまだ雨が降っている。
しかし、その雨ためか、こころなしか来場者の数が減っているようだ。


これ幸いにと、こんどは長久手日本館へ行くと、60分ほどと比較的短めの待ち時間なので待ってみることに。
待っている間、長久手日本館の外観や骨組みなど見ていたのだが、全体を竹篭のような感じに囲んである構造で、床板などもただ板を敷いただけ、柱も細くて短い間伐材を何本も組み合わせて一本の太い柱にしているようです。
どうやら、見た目よりも会期後での再利用を意識してやっているようなのだが…なんかこのような雨は想定外なのか、結構水はけが悪く、所々に水がたまっている。
さらに、なにも加工しない板を使っているので、結構、水が染み込んでいる。今後、梅雨などになって雨の日が多くなると、このような板では、侵食が進んで会期中に腐ってしまうのではなかろうか?と心配にもなる。まぁ、最終的に土に帰るという点では、自然にやさしいかもしれないが、人が乗って床が抜けるような事故にはならないで欲しいものです。


長久手日本館の内容は、いくつものスクリーンを配置して、プロジェクターで、いまの地球で起こっている問題などを映し出す表現や、過去から未来への未来への電化製品の流れを追う展示などあったが、なんと言っても見所は、360度の全天球映像。球体中央の床は、一部透明で、まさに上から下までみんな映像という空間。よく3Dのゲームなどしていて、車酔いになりそうになることがあるが、360度全て映像になっていると、その映像の動きにあわせて目の錯覚による上に行ったり下に落ちたりといった感覚が、強く感じられました。これは、すごい。
しかし、なんか、このような360度の球体の中に居ると、映画X−MENに出てくるエグゼビア教授のテレキネシス増幅器セレブロ」を連想しました。


さて、長久手日本館に入る前に、グローバルハウスブルーの整理券を再度もらっておいたので、やや遅刻気味でしたが最後にそちらへ行きました。
本当は、グローバルハウスのオレンジの方が人気が高いのですが、時間も無いし、基本的に最後のマンモスラボがお目当てなのでしかたがない。
グローバルハウスのブルーには、SONYの誇る、縦10mx横50mという16:9を越える49:9の大画面スクリーンのレーザー ドリームシアターで、大迫力の自然映像などが見ることができました。しかし、ここまでくると疲れもたまって、見ているうちについウトウトと…
しかし、この大画面やトヨタのロボットなど見て思ったことですが、93年に、松本で行われた信州博とかも行きましたけど、そのときも大画面シアターやオルガンを弾くロボットとかいましたが、そのときと規模とかも違いますが、この十数年の技術の進歩ってすごいなぁと、つくづく思うのでした。


そういえば、愛地球広場では、840インチのエキスポビジョンにケータイから投稿した写真とメッセージが表示されるというサービスが行われていました。
ダイナミックだなぁー


最後に、帰るときに北ゲート入り口付近にいたNEDOのロボットのインフォメーションを見ました。
係りの人がなんでも質問してくださいというので、
「こんにちは。あなたのチャームポイントは?」と聞いたら、
「もう一度、はっきりとした声で言ってください。」と、
…なかなか、音声認識は難しいらしい。しかし、日本語だけでなく英語や中国語など様々な言語に精通した優秀なロボットなのだそうです。


ともかく、帰りもリニモにほどほどの込み具合で乗ることもでき、無事、夜の9時頃帰り着くことができたのでした。
広い会場内を、結構歩きましてハードな一日で、最後はグッタリでしたが、いろいろ楽しいパビリオンの展示が見ることができました。
この日の入場者数は、GW中でありながら雨の影響もあって、7万3948人と平日並(5/2は、11万3801人)だったことも結果的にはよかったのでしょう。
きっと、快晴で炎天下の中、並んだりしたら大変だったで、雨に降られはしましたが、良い日にいけたということでしょう。
「自然の叡智」を感じられたかはともかくなかなかよい経験ができました。
もう一回くらい行ければ行きたいものです。