新聞勧誘員との攻防

新聞勧誘

ある日曜日の夜、玄関のピンポーンと呼び鈴が鳴る。
こんな時間になにかと思って出てみたら、新聞勧誘であった。

勧誘員「私、近所の新聞販売店の副店長の○○といいます。」

と、証明書を示しつつたたみかけてくる。

勧誘員「この地域ではいろいろな新聞の営業が周っているのですが、最終的に取りまとめるウチも対応が大変なのですよ。そこで、ここのアパートの皆さんには、協力いただいて3ヶ月とってもらっているのです。」

はい?なんのこと?

勧誘員「3ヶ月契約してもらえれば、ウチの方で、こちらのアパートは営業範囲から外せるので、今後営業を断れるのですよ。なんとかとってもらえませんか?一ヶ月タダにします」

??別に、それはお宅の事情のような気もするが・・・

勧誘員「取ってもらえれば、お米つけますし、5000円相当のギフトカタログつけますから!!なんなら2冊つけます!!」

そんな説明が延々と繰り返され、なんか、頭が痛くなってきた・・・
普段なら、きっぱり断るのだが、この日は疲れていたせいか、いつものように押し切ることができない・・・
だんだん判断力が落ちてしまい、どうでもいいやと、つい契約してしまった。

気がつけば、あとに残されたのは、洗剤の山や、5000円相当というギフトカタログ・・・
しかし、冷静になれば、こんな粗品どれも欲しくないし、もともと普段から新聞など読まない(読む時間もない)。
わざわざ新聞店の為に金を払って取ってやる義理も無い。

つい判断力が鈍った瞬間に、契約してしまった・・・
仕方が無いので、速やかにクーリングオフの手続きを行うことにした。

契約の解除通知書を書いて、書面にて郵便で新聞販売店に送りつけた。
郵送の関係で、1日だけ新聞が投函されたが、それ以降は新聞がピタリと来なくなったので、無事クーリングオフできたのだろう。

しかし、後には洗剤やギフトカタログが残された。
解除した以上、これら粗品を勝手に使うわけにもいかず、取りに来てもらわないといけないが、来る気配が一向にない。
このまま保管しておかないといけないのか・・・非常にジャマだ。

書面を郵送したり、品物を保管したりとクーリングオフも面倒なので、今後は無用な契約はしないように心がけないと・・・と思った次の週。

また、夜にピンポーンと呼び鈴が鳴った。まさかと、思って出てみると、今度は気弱そうな学生っぽいのが雨の中に立っていた。

学生勧誘員「ぼく、○○大学に通っていて、新聞配達には自信があるんです。今日中に、一つ契約を取ってこいと言われていて、どうか1ヶ月でもいいのでとってください!!(シクシク)」

と、泣きながら訴えかけてくる・・・なんか、別の意味で非常に断りにくいのだが、クーリングオフしたばかりで契約するわけにもいかないし、ここは心を鬼にして断る。
まぁ、長い人生ここで契約をとれてもとれなくても、どうなるわけでもないだろう。
でも、肩を落としてトボトボ帰っていく後姿を見ると、なんだか罪悪感にさいなまれる・・・

しかし、毎週のようにあの手この手で新聞勧誘がくるなぁ・・・もう、インターネットの時代、新聞などという媒体もそろそろ行く末を考える時期ではないだろうか。